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2016/10/29

地方交通(JR三江線)視察研修記 松江総支部

 9月6日の支部幹事会。三江線廃止問題が山場を迎える中、「三江線に乗ったことがない、石見の中山間地に行ったことがない」との意見を発端に、それじゃあ行ってみようじゃないかとなった。同月23日、三江線改良利用促進期成同盟会は臨時総会にて「鉄道存続を断念し、バス転換を受け入れる」ことを決めた。  10月29日、幹事6人と今回の研修講師となる小川浜田市議を乗せた列車は午後3時17分、江津駅を三次(下り)に向けて出発した。ワンマンではなく、調査のためか車両後部には乗務員が一人いる。乗客は我々を含めて20人ほど。途中下車した地元と思われる人が3人で残りは観光客とノリ鉄か。廃止問題が浮上してからは乗客が増えていると聞く。全国の鉄道を乗り歩いているという若者もいた。  小川議員の言う「江の川沿いに日本の原風景の中を走る」こと2時間ちょっと、目的地である地上20メートルの「天空の駅」と呼ばれる宇都井駅に到着。ここまで、新たな乗車客はいない。駅待合室で小川議員から、「三江線を守る会」の活動経過や維持存続の取り組み、鉄道事業法の問題点などについてレクチャーを受ける。  上り列車で終点の浜原駅まで戻る。このまま江津まで戻るとすると、待ち合わせ時間を含め、行きより1時間も多くかかる。まさに「乗れるものなら乗ってみろ」な不便この上ないダイヤである。  宿泊は美郷町の湯抱温泉「中村旅館」、大正15年創業の老舗である。過去にはここに6軒ほどの温泉宿があったそうだが、残るは3軒。この宿に我々以外の宿泊客はいなかったが、定期的に常連客が訪れてくれると女将は言う。  二日目は自家用車で川本町、邑南町をまわる。巨大な岩の様な山々に挟まれた江の川に沿った美郷町の風景と田や畑が広がる高原の石見町の風景は対照的だ。 こうした対比を楽しみ、邑智郡一帯の自然豊かで風光明媚な場所を鉄道と路線バスのみで巡ることは難しい。生活路線である三江線を観光に活用しようにも、バスへの乗り継ぎ、駅からのレンタカーやレンタサイクルなど、関連交通インフラがないのだ。  郡内各町を結ぶ幹線道路や各観光地を巡る道路は良く整備されており、走りやすい。運転できる人にとっては、生活面でも観光でも自動車が優位だろう。  三江線の廃止日は、2018年4月1日となる。それまでにバス転換を中心に様々な議論がされるのだろう。国鉄分割民営の前年の1986年5月22日、自民党は「民営分割にご期待ください。全国画一からローカル優先のサービスに徹します。ローカル線もなくなりません。」と新聞広告を出稿したという。小川議員が強調したように、これまでの取り組みの成果を踏まえ、闘う組織と運動を残し、新たな議論にかかわっていくことが重要だと思う。「鉄道と違い、バスは小回りのきくサービスに徹します。赤字になってもなくなりません」に騙されないように。

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